中秋の名月に何をする

ライフスタイル

ようやく暑い夏が終わり、秋を感じる日々になりました。
空が高く、空気が澄んできて、遠くの山々がキレイに見えるようになってきました。
今日は、中秋の名月です。
お月見団子とススキを準備して、夜をゆったりと過ごしてみませんか?

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中秋(ちゅうしゅう)の名月とは

仲秋の名月と書く場合もありますが、現在はどちらもほぼ同じ意味として使われています。
昔の暦では、1~3月が春、4~6月が夏、7~9月が秋、10~12月が冬としていたので、真ん中の月に「仲」をつけて呼ぶ言葉があったので、2月を仲春、5月を仲夏、8月を仲秋、11月を仲冬と言いました。
そして、7月は初秋、8月は仲秋、9月を晩秋と言ったそうです。

中秋の名月は、秋の真ん中である旧暦の8月15日に出る月のことです。
別名「十五夜」とも呼ばれます。

豆知識ですが、
旧暦では、毎月1日が新月とされていました。
なので、毎月15日頃に満月かほぼ満月に近いお月さまが見れます。
月の満ち欠けの周期は29.5日なので、ひと月が29日とか30日でした。

十五夜(中秋の名月)の歴史

太古の昔から日本では、月を神聖なものとして考えていました。
縄文時代には月を愛でる習慣があったようです。
中秋の名月である「十五夜」のお月見が広まったのは、平安時代の貴族間だったようです。

貴族たちが月を愛でるのは、盃のお酒や水面に映った月でした。
船上で詩歌や管弦を楽しむ風流な催しがあり、お酒を酌み交わしながら本物の月を眺めるのでなく、水に浮かぶ月を愛でていました。

江戸時代になって、ようやく庶民が十五夜を楽しむようになりました。
貴族のように月を愛でるというより、収穫や初穂のお祭りとして楽しんでいたようです。
稲が育ち、収穫がもう間もなく始まる時期が十五夜です。
十五夜を豊かな実りの象徴と見ていたのでしょう。

そして、無事に収穫が出来ることを喜び合い、感謝する日だったようです。
お供えものをして祈ったりもしていたようです。
春のお花見と同じで予祝的な意味合いだったようです。

お月見のお供え物

すすき

旧暦では、月の満ち欠けなどで暦を計算していました。
月は人々の生活と深く繋がっていたのです。
満月を豊穣の象徴としていたので、秋の収穫の感謝を込めて豆や芋などをお月さまにお供えしました。
稲穂に見立てて、穂の出たススキを飾っていたようです。

また、ススキは昔から神様の依り代と考えられていたそうです。
理由は、茎が空洞になっているので、神様の宿り場になると信じられていたからです。

そして、ススキの切り口は鋭いので、魔よけになるとも思われていました。
お月見のススキには、収穫物を災いや悪霊から守り、翌年の豊作を願う祈りがこめられているのです。
場所によっては、お月見に飾ったススキは捨てずに、軒先に吊るしたり、庭や水田に立てて、災いから家や田んぼを守る習慣が残っています。

ススキの他には、秋の七草のオミナエシやワレモコウも飾ります。
他にも、コスモスなど季節の花を加えて、華やかに飾るのも良いですね。

月見団子

定番中の定番は、やはりお団子ですね。
飾らなくても、お団子を食べたりは今でもします。
お月見の団子は真ん丸の団子で月を表していると言われています。

地域にもよりますが、十五夜を「芋名月」と呼ぶところがあります。そういう地域では、サツマイモや里芋などの芋類をお供えするそうです。
芋類を主食としていた頃は、秋の収穫物の里芋をお供えしていたそうで、その名残があるという説もあります。お団子を里芋の形に似せるということもあるようです。

お団子や里芋などの芋類だけでなく、秋の収穫物の栗、枝豆、果物などやお酒や水もお供えしたりします。お供え物のその後ですが、お月見が終わったら食べて下さいね。
食べて体に取り入れることで、健康や幸せを取り込むと考えられています。

まとめ

現在は、十五夜を楽しむと言っても、月を眺めたり、お団子食べたりするだけのことも多いと思います。昔の生活様式とは異なるので、仕方ありません。
また、都会ではイルミネーションなどで明るいですものね。

でも、空気が澄んで一番お月さまがキレイに見ることの出来る中秋の名月を是非楽しんで欲しいと思います。
空を見上げて、変わらない月の美しさを堪能して下さいね。

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