秋の風 秋風を感じる

ライフスタイル

9月も後3日。2020年も後3か月と3日です。
暑さもすっかり落ち着いて、朝晩は涼しい位になってきました。
この時季は二十四節季でいう「秋分(しゅうぶん)」です。
秋分は、昼と夜の長さがほぼ同じになり、秋分の日から秋の夜長になっていきます。

秋分の日は、お彼岸の中日で前後3日間を秋の彼岸と言います。
ご先祖様を敬い、亡くなった故人を偲ぶ日として、お墓参りをする習慣があります。

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昼と夜の長さの境目は

春分の日と秋分の日は、昼と夜の長さがほぼ同じになりますが、本当はいつが一番早く夜が明けて、いつが一番早く夜が更けるのでしょう。
2020年は6月23日から7月4日が一番日の入り時間(19:01)が遅く、11月28日から12月12日が日の入り時間(16:28)が早いのです。
そして、日の出は6月5日から20日が一番早く(4:25)、2021年1月1日から13日までが日の出が一番遅い時間(6:51)になります。(2020年は1月2日から13日が6:51の日の出でした。)

秋の風の種類

春風、秋風、木枯らしなどの風の名前は、ご存じの方も多いと思います。
日本は、四季もありますし、様々な心情や見える景色や風景を言葉に美しく表現してます。
春夏秋冬に様々な名前の風があるのです。
俳句初心者は、風の名前の多さに驚くそうです。
秋の風の種類や意味を見ていきましょう。

黍嵐(きびあらし)

収穫の時期になった黍が倒れるくらいに吹く風のこと。
または、黍とは、里芋のことを言っていて、9月~10月の里芋の収穫時期に里芋畑で大きな葉っぱが風に揺れて裏返るほど、揺らすほどの強い風のことで、「芋嵐」ともいう。

金風(きんぷう)

五行説で秋は金にあたるので、秋の風。秋風。
ちなみに五行説とは、中国古代の学説で自然も人間も社会も木・火・土・金・水の五つの元素の一定法則に従って変化するという説です。

爽籟(そうらい)

爽やかな秋風の響き。
「爽」はさわやかで、「爽やか」は晴れ渡った様子を表す秋の季語です。
「籟」は穴が三つある笛の音のことです。

色なき風(いろなきかぜ)

春や夏の華やかな雰囲気や色合いと違い、秋は一面質素な雰囲気や色合いとなります。
色がない季節と例えられ、色のない風が吹くと言われます。
陰陽五行説では、秋は白なので色のない季節と考えられています。

「秋の風」の別名が「金風」「爽籟」「色なき風」です。

鮭颪(さけおろし)

鮭が産卵のために川にやってくる頃の強い風。
主に東北地方で使われていて、この風が吹くと鮭漁の始まりの合図と言われている。

雁渡し(かりわたし)

初秋から仲秋の頃に吹く北風です。
雁が渡る頃に吹く風なので、「青北(あおぎた)」とも呼ばれます。
この風が吹くと、空も海も青く澄み渡るという漁師さんが言ったことで生まれた言葉だそうです。

まとめ

日本各地には、風土の違いやその土地だけで使っているものも含めると、なんと2000種類以上の風の名前があるそうです。
日本人の感性に驚かされますね。

最近はあまり使う機会もない言葉ばかりですが、素敵だなぁという心が温かくなる言葉だと思います。
風は実際に見えないのに、言葉にすると感じることが出来る気がします。
言葉や漢字の成り立ちに興味を持ってみると、日常生活に深みが出てくる気がします。

「秋の風」を使った芭蕉の句です。
物言えば唇寒し秋の風
(人の短所を言った後は、後味が悪く、寒々しい気持ちになる)
転じて、うっかり余計なことを言うと、それが原因となって災いを招く。
この句は、人生観を表現している句として有名です。

草木が衰えゆく秋は、風が哀れを感じるように身に沁みます。
風を心情的な使い方としているのも「秋の風」の特徴です。

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